概要
Microsoft Copilot Studio は, OpenAI のAI モデルを活用したAIエージェントをローコードで開発・ 導入できるパブリッククラウドサービスです。Copilot Studioを使うと, 社内のデータをAI エージェントで扱うことができ, またやり取りしたデータはAIによる学習に使わず, 社外に出ることがないため, 安全にデータを扱うことができます。日本国内では, 一般的な生成AI サービスの利用が制限されているケースも多く, Copilot Studio は企業が安全に生成AIを業務に活用するための有力な選択肢として注目を集めています。
本書では, Copilot Studio の導入を検討するビジネスユーザーやDX推進担当者, 情報システム部門の方々に向けて, 基礎から実践的な活用方法までをハンズオン形式でわかりやすく解説します。
こんな方におすすめ
Copilotを使ったチャットボットを作りたい人 Copilot, AIを活用してDXを導入したい人 Copilot Studioをビジネスに活用したい人, ビジネスにつなげたい人 Copilot Studioを試しに使ってみたい人
倉本栞(くらもとしおり) 日本マイクロソフト株式会社 テクニカルスペシャリスト&エバンジェリスト 大学院で物理学を専攻, AI の可視化について研究した後, 2022年より日本マイクロソフト株式会社に入社。テクニカルスペシャリストとして, Power Platform導入の支援やエバンジェリスト活動などに従事。エンタープライズ企業へのCopilot Studio導入に関わる。
小金澤蓮(こかねざわれん) 日本マイクロソフト株式会社 プログラムマネージャー 大手システムインテグレータにてキャリアをスタート。2019年日本マイクロソフト株式会社に入社し, Copilot Studioを含むPower PlatformとDynamics 365の技術サポートを経て, 通信・ 小売・ 公共を中心とした幅広い業界のお客様にPower Platformの導入/活用を支援。現在はPower Platformの製品開発チームに所属し, プログラムマネージャーとして製品の利用推進や改善に従事。
目次
Chapter 1: Copilot Studioの基本
1-1 Copilot Studioの概要
1-2 Copilot Studioの位置づけ
1-3 Copilot Studioの特徴
1-4 Copilot Studioのユースケース
1-5 Copilot Studioのライセンス
Chapter 2: 環境の準備
2-1 開発の始め方
2-2 Microsoft 365の試用テナントの作成
2-3 Copilot Studioの試用ライセンスの用意
2-4 ユーザーの作成とライセンス付与
Chapter 3: はじめてのエージェント作成
3-1 エージェントの新規作成
3-1-1 Copilot Studioの画面構成
3-2 ドキュメントのアップロード
3-3 新規トピックの作成
3-3-1 エージェントが質問を理解できなかった場合の対処
Chapter 4: エージェントの公開
4-1 Teamsでの公開
4-2 サイトでの公開(デモサイト)
4-3 SharePointサイトへの埋め込み
Chapter 5: 社内用エージェントの作成
5-1 SharePoint Onlineサイトの構築とドキュメントのアップロード
5-2 Copilot Studioのナレッジへの登録
Chapter 6: エージェント開発の実践(基本)
6-1 トピック作成の実践
6-1-1 [会話の開始]トピック,[会話の終了]トピック
6-1-2 [エスカレートする]トピック
6-1-3 [Conversation boosting]トピック
6-1-4 [フォールバック]トピック
6-1-5 新規カスタムトピックの作成
6-2 Power Automateとの連携
6-2-1 問合せチケット管理のテーブルの作成
6-2-2 新規トピックの作成
6-2-3 トピックのテスト
6-3 AI Builderを使った拡張
Chapter 7: エージェント開発の実践(応用)
7-1 Dataverseを用いたナレッジ検索
7-2 アダプティブカードで申請業務を効率化
7-3 トピックの統合でユーザーエクスペリエンスを向上
Chapter 8: Copilot Studioにおける管理の基本
8-1 Copilot Studioのセキュリティの基本
8-2 テナントレベルの管理
8-2-1 ライセンス管理
8-2-2 セルフサインアップ試用版のブロック
8-2-3 生成AIを使用するエージェントの公開許可
8-2-4 統合アプリ管理
8-2-5 環境作成の管理
8-3 環境レベルの管理
8-4 エージェントレベルの管理
8-5 セキュリティで保護するためのベストプラクティス
Appendix A: エージェントのコードをSharePointのサイトに埋め込む準備
A-1 SharePoint管理者ユーザーの追加
A-2 SharePointサイトへの埋め込みの許可
Appendix B: Power Appsのテーブル作成権限の付与
B-1 テスト用環境における「システム管理者」の権限の有効化
B-2 テスト用アカウントに権限を付与する
Appendix C: トラブルシューティング
C-1 トラブルシューティング
C-1-1 検索結果がうまく受け取れていない
C-1-2 エージェントにアクセスするユーザーに,データソースに対する権限が与えられていない
C-1-3 ファイルが7MBのサイズ制限を超えている
C-1-4 アプリの登録またはエージェントが正しく構成されていない
C-1-5 コンテンツモデレートによってコンテンツがブロックされている
サポート
ダウンロード
本書で掲載している参考資料とサンプルデータ
(2025年3月11日更新)
ダウンロードしたzip形式のファイルは展開してご利用ください。
サンプルデータや参考ドキュメントのURLを掲載している章については, 章ごとに参考資料を同梱しています。収録しているのは, 本書内でダウンロード指示をしているエージェント開発を進めるうえで必要な資料, ファイルダウンロードのURL, アダプティブカードのサンプルなどです。
ダウンロード
SupportPage.zip
本書のダウンロードコンテンツ
(2025年3月11日更新)
本書で掲載している内容を補足する, 下記のコンテンツをダウンロードしてご利用いただけます。付属ダウンロードコンテンツについては本書vページに記載のパスワードを入力欄に入力してご利用ください。
Microsoft 365試用版の登録が正常に完了しない場合の対処法
Teamsでエージェントを共有するためのセキュリティ設定
Copilot Studioにおける管理の基本(環境レベルの管理「セキュリティロールの管理」「生成AI機能の許可設定」「DLPポリシーの設定」)
よくある質問