モバイルプログラミング生放送勉強会

2010年8月21日（土）にマイクロソフト新宿本社オフィスで、コミュニティ「プログラミング生放送」による技術系イベント、モバイルプログラミング生放送勉強会が開催されました。その模様をお届けします。

当コミュニティによる勉強会の開催は5回目で、今回はモバイルという共通テーマを設定し、iPhone、Android、Windows Mobile、Windows Phone 7、ガラケーと各種テクノロジーのセッションがそろいました。興味を持って頂いた方が多かったのか、学生から開発職・営業職の方まで、50名以上の参加がありました。また、約過半数の方が、このようなコミュニティ イベントには初参加とのことでした。

モバイルプログラミング生放送勉強会は、ニコニコ動画のコミュニティ作成サービスを利用したコミュニティ「プログラミング生放送」が主催で、ライブストリーミングサービスのニコニコ生放送（ユーザー生放送）を利用してオンラインでも視聴でき、視聴者のコメントはスクリーン上に反映され、オンラインからも参加できるのが特徴です。コメント表示はプレゼンツールのMISAOを使用しています。今回は、Ustreamでも中継を行い、さらにプレゼンテーションのスライドはPowerPoint 2010の新機能、ブロードキャスト スライドショーでも配信を行いました。

それでは、各セッション内容を簡単に紹介します。ニコニコ動画のユーザーであれば、モバイルプログラミング生放送勉強会＠新宿から全セッションを視聴できます。

C#でiPhoneプログラミング

主催コミュニティ代表の5zj（@jz5）からは、iPhoneのアプリ開発のHello world的な内容を紹介しました。Objective-Cによる通常の方法と、MonoTouchという製品を利用し、C#でHello worldアプリの作成を行いました。MonoTouchを利用するとC#での開発が可能で、.NET Frameworkのクラスライブラリや機能も一部利用可能です。ただし、開発にMacが必要なのは変わりません。参加者の中からはWindowsのみで開発したいとの声もありました。

Windows Mobile 6開発入門

ホイチャPさん（@hoihoitya_han）からは、Windows Mobile 6シリーズの開発入門についてセッションが行われました。.NET Compact Frameworkを利用すると、簡単にアプリが開発できるという内容でした。DreamSparkについても少しふれています。開発には、Visual Studio 2008 Professional以上が必要ですが、条件を満たす学生であればDreamSparkを利用すると無償でVisual Studioが利用でき開発を試すことができます。まだ利用したことのない方はぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

Android でスクリプトプログラミング

きりんさん（@kirin_nico）からは、いつでもどこでもAndroidでスクリプトプログラミングと題して、Android機のみでプログラミングする方法を紹介頂きました。SL4A（Scripting Layer for Android）を利用すれば、Android上でPython、Perl、PHP、Luaなど好きなスクリプト言語を使用してプログラミングが可能という内容でした。デモでは音声認識によるWeb検索を行い、その結果に会場が沸いていました。

Java でガラケープログラミング

fujimon さん（@nico_fujimon）からは、iPhoneがなんぼのもんじゃい！と題して、スマートフォンに分類されない日本製の携帯電話、いわゆるガラケーでのJavaによるアプリ開発環境についてセッションが行われました。自作ゲームアプリを公開し、セッション終了後は参加者やオンライン視聴者の方とゲームプレイで盛り上がりもありました。

iPhone/Android のクロスプラットフォーム開発

kei さん（@muxukeikei）からは、Android開発の実体験からの苦労話と、Coronaという製品を利用したiPhoneとAndroidの開発についてセッションが行われました。Coronaではスマートフォン共通部分のみを基本的にサポートし、OSの異なるバージョンや異なる端末でも開発が可能であること、また少ないコードですばやく開発が可能であるという内容でした。現在はMacでのみ動作します。

Windows Phone 7とプッシュ通知

Neri さん（@Neri78）からは、Windows Phone 7とプッシュ通知機能について紹介して頂きました。既に公開されている開発環境のBeta版を使ったアプリ開発の内容でした。また、Windows Phone 7ではサードパーティー製のアプリではマルチタスク動作が許可されていません。ユーザーにアプリの更新情報などを通知する場合には、Push Notificationという通知機能を利用して行います。この仕組みの紹介とデモも行われました。今回のセッションの中では、唯一まだ実機が登場していないWindows Phone 7の話でした。はじめてWindows Phone 7のUIを見た方も多かったのではないかと思います。

ライトニングトーク大会

セッションの最後には、6名の参加者の方にライトニングトークをして頂きました。ライトニングトークもモバイルをテーマとした内容でした。タイトルと発表者のお名前だけ紹介します。これらもニコニコ動画で視聴できるようになっています。ぜひご視聴ください。

グループウェアのモバイル化案件事例

そのUSBメモリ、まだ使ってる？　あ、MicroSDかーどでもいいよ

Flashlite 1.1の憂鬱

5分でわかる待ち受けFlash

Windows Phone 7への道

MobileSafariで似非3D

ハッピーアワーとじゃんけん大会

当コミュニティ初の試みとして、セッション終了後にハッピーアワーと題してスピーカーと参加者同士の交流の場を設けました。参加者の方からはお菓子を一品持ち寄って頂き、少しの時間ではありますが、お菓子を食べながらセッションや関連した話で盛り上がりました。懇親会の参加できない方とも交流でき、楽しんで頂けたようです。

また、この後に述べているコミュニティ支援などにより頂いたプレゼントのじゃんけん大会も行いました。基本はオフラインで参加した方が対象ですが、ニコニコ生放送で視聴している方へのプレゼントの抽選も行いました。

コミュニティ支援について

今回の会場は、ITプロや開発者のコミュニティ活動の支援を行っているMicrosoft Community Ringを通して、マイクロソフトの会議室貸し出しを利用しました。開発者コミュニティ支援団体のINETA Japanや、マイクロソフトのコミュニティ支援のUGSSなどに加盟していれば利用することができます。今回の内容にはマイクロソフトの技術の話題もありましたが、支援を受けるための条件ではありません。コミュニティ活動をされている方は、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

また今回は、インフラジスティックス・ジャパンのコミュニティサポートも受けています。今回の勉強会で受けたサポート内容は、Tシャツや製品ライセンスをプレゼント用にご提供頂きました。

対象コミュニティは、INETA Japan加盟のコミュニティです。こちらも興味がある方は利用を検討されてみてはいかがでしょうか。連絡先は、 [email protected] です。

今回 参加して頂いた皆様、ご支援頂いた皆様、ありがとうございました。次回は、東京での開催は12月を予定しています。テーマは未定ですが、ぜひ ご興味のある方は、参加をお待ちしています。