60分でわかる!シリーズ60分でわかる!
半導体ビジネス 最前線
2025年2月25日紙版発売
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 半導体サブセクター 植松庸平,貴志隆博,児玉英治,三津江敏之,望月雅矢 著
四六判/168ページ
定価1,540円(本体1,400円+税10%)
ISBN 978-4-297-14720-4
書籍の概要
この本の概要
PCやスマホ,データセンターをはじめ,AIや電気自動車など,世界的な需要増により,日本の半導体業界もいま活況を取り戻しつつあります。21世紀の「石油」とも呼ばれる今世紀最大の重要資源「半導体」。石破総理は,国内のAIや半導体産業を下支えするため,2030年度までの7年間で10兆円以上の公的支援を行う枠組みを新たに設ける方針を明らかにしました。政府は以前より国策として「半導体・デジタル産業戦略」を立ち上げ,半導体産業の復活を目指してきましたが,今後もそれは継続される格好となっています。こうした背景から,半導体業界はいま最も熱い業界の一つとして注目され,ビジネスパーソンから投資家までその動向を注視しています。
本書は,そんなニーズに対応し,半導体産業の全体像をビジネス的な観点から俯瞰できるように,コンパクトにまとめています。半導体の製造プロセスは非常に複雑で製造装置から材料,各種ITサービスなどさまざまな企業が連携したエコシステムによって支えられています。裾野の広い半導体産業の最新動向をフォローアップするとともに,歴史なども振り返りながら,日本の半導体の未来について考察します。動きが速い業界ではありますが,半導体に関わるビジネスパーソン,投資家などにとっても手軽に業界を把握できる必携の1冊!
こんな方におすすめ
- 半導体業界で働きマクロで見た最新の業界動向を知りたいと考えるビジネスパーソン
- これから半導体業界への就転職を目指し,業界動向を知りたいと考えている学生やビジネスパーソン
- 工場誘致などでわく地域の関連事業者
- NVIDIAに牽引される半導体関連銘柄に関心の高い投資家 など
- 著者プロフィール
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 半導体サブセクター 植松庸平(うえまつようへい)
日本 テクノロジーセクター デピュティリーダー
大手総合商社を経て現職。15年以上に渡り,ハイテク産業向けに数多くのプロジェクトを手掛ける。近年では,特に半導体・電子部品業界に対するサービスへ注力している。
貴志隆博(きしたかひろ)
マネージングディレクター
設計開発システム系SIer,システム戦略コンサルティング会社を経て現職。国内大手エレクトロニクス企業を対象に,経営・事業戦略からオペレーション改革までプロジェクト経験多数。2016年から約2年間の中国に駐在し,在華日系企業をサポート。
児玉英治(こだまえいじ)
シニアマネジャー
日系総合電機半導体部門,日系シンクタンクを経て現職。半導体・電子部品企業を中心に事業戦略策定・オペレーション変革などをテーマとしたグローバル案件に多数参画。
三津江敏之(みつえとしゆき)
シニアマネジャー
日系自動車部品会社半導体部門,外資系半導体メーカーなどを経て現職。これまで半導体・電子部品などのテクノロジー企業を主要クライアントとして事業戦略の策定・オペレーション変革などをテーマとしたプロジェクトに多数参画。
望月雅矢(もちづきまさや)
マネジャー
日系半導体メーカー,日系車載電装部品メーカーなどを経て現職。半導体・電子部品関連企業を中心に事業モデルの策定,戦略策定にかかる市場調査などをテーマとしたプロジェクトに参画。
本書のサンプル
本書の一部ページを,PDFで確認することができます。
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目次
Part1 半導体ビジネスの現在
- 001 半導体とは?
- 002 半導体が今,話題になっている訳
- 003 広がりを見せる半導体の用途
- 004 半導体サプライチェーンの課題
- 005 米中貿易摩擦と地政学的変化
- 006 日本の半導体政策の全体像
- 007 日本の半導体政策動向 ① TSMC誘致
- 008 日本の半導体政策動向 ② ラピダス立ち上げ
- 009 日本の半導体政策動向 ③ メモリ
- 010 日本の半導体政策動向 ④ パワー半導体
- 011 日本の半導体政策動向 ⑤ 人材育成
Part2 半導体の種類
- 012 半導体の種類と用途(ロジック,メモリ,ディスクリート,オプト,そのほか)
- 013 集積回路① ロジック
- 014 集積回路② マイクロ
- 015 集積回路③ メモリ
- 016 集積回路④ アナログ
- 017 ディスクリート
- 018 オプトエレクトロニクス
- 019 センサ
- 020 化合物半導体
- 021 半導体種類別の市場規模
Part3 半導体の用途
- 022 半導体の用途① パソコン・スマートフォン
- 023 半導体の用途② 家電製品
- 024 半導体の用途③ 自動車
- 025 半導体の用途④ 産業用途,そのほか
- 026 半導体の用途⑤ データセンター
Part4 半導体のバリューチェーン
- 027 早わかり―― 半導体ができるまで
- 028 半導体のバリューチェーン
- 029 半導体の企画・設計
- 030 半導体パッケージの設計
- 031 半導体設計にもAI活用の波
- 032 半導体製造における前工程
- 033 露光機の技術発展
- 034 前工程のキープロセス,露光技術
- 035 半導体製造における後工程① 組立
- 036 半導体製造における後工程② 検査
- 037 半導体企業の販売・営業業務
- 038 半導体業界におけるデジタル化の潮流
Part5 半導体関連企業の類型
- 039 半導体企業の類型
- 040 半導体企業の類型① IDM企業
- 041 半導体企業の類型② ファブレス企業
- 042 半導体企業の類型③ ファウンドリ
- 043 ファウンドリビジネス成功の要諦
- 044 半導体企業の類型④ OSAT
- 045 半導体種類ごとの業界構造
- 046 変化する半導体設計の業界構造
- 047 半導体企業の類型⑤ EDAベンダ
- 048 半導体企業の類型⑥ IPベンダ
- 049 CPUコア設計とIP
- 050 変動するCPUコアIPの勢力図
- 051 半導体企業の類型⑦ 製造装置メーカー
- 052 半導体企業の類型⑧ 測定・検査装置メーカー
- 053 半導体企業の類型⑨ 搬送機メーカー
- 054 半導体企業の類型⑩ フォトマスクメーカー
- 055 半導体企業の類型⑪ 材料メーカー
- 056 半導体企業の類型⑫ MES,PLCメーカー
- 057 半導体企業の類型⑬ 超純水供給・排水処理
Part6 半導体の世界史
- 058 半導体の誕生
- 059 躍進した日本の半導体
- 060 国際水平分業体制の進展
- 061 韓国・台湾の台頭
- 062 日本半導体凋落のきっかけ
- 063 過去の日本の国家プロジェクト
- 064 中国・インドの急成長
Part7 日本の半導体のこれから
- 065 世界に誇る日本の材料,製造装置メーカー
- 066 光電融合技術研究
- 067 ファブレス企業の育成
- 068 日本の半導体の未来
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