だます技術
2025年3月7日紙版発売
株式会社ラック 金融犯罪対策センター 小森美武,木村将之,岡本信秀,池田芳輝,海老原章,新林直樹,田中しおり,佐野智弥 著
四六判/208ページ
定価1,540円(本体1,400円+税10%)
ISBN 978-4-297-14728-0
書籍の概要
この本の概要
「自分がひっかかるわけない」
そう思ってる人が,なぜカモになるのか?
被害者が年々増える一方の特殊詐欺で使われる手口を体系化。
- 本物と錯覚させる
- 美味しい話で惹きつける
- 話術と仕掛けで信用させる
- 考えられない状況に陥れる
被害例をもとに,だましのテクニックとだまされる心理の仕組みがわかる。
あなたを,親を,子どもを,被害から守るための知識を金融犯罪対策のプロ集団が解説。
【巻頭付録】詐欺一覧表
こんな方におすすめ
- 特殊詐欺の被害に遭う可能性がある高齢の親御様や10代後半~20代のお子様のいらっしゃる方
- 会社紹介
株式会社ラック 金融犯罪対策センター(かぶしきがいしゃらっく きんゆうはんざいたいさくせんたー)
情報セキュリティ分野のリーディング企業である株式会社ラックが,近年増加するサイバー犯罪や金融犯罪に対応する専門組織として,2021年5月に設立。「安心して利用できる金融サービス環境の実現」を目指し,多角的な取り組みを展開している。
ラックが持つ最先端のセキュリティ技術やAIの活用に加え,元金融機関での経験を持つ専門家が中心となり,現場の知見を活かした実践的な対策を提案。ITにくわしくない方でも安心して利用できる仕組みづくりを支援し,だれもが安心して暮らせる社会を目指している。
- 著者プロフィール
小森美武(こもりよしたけ)
株式会社ラック 初代金融犯罪対策センター長。
2020年まで三菱UFJ銀行にてサイバー犯罪や金融犯罪対策を陣頭指揮。2018~20年に日本サイバー犯罪対策センター(JC3)の幹事。2020年5月に株式会社ラックへ転職。2021年に金融犯罪対策センターを立ち上げ,センター長に就任。現在は,金融機関での実務経験を活かし,金融犯罪対策,サイバー犯罪対策のコンサルテーションや,不正取引検知ソリューションの提案,金融業界への啓発などに従事。
木村将之(きむらまさゆき)
株式会社ラック 金融犯罪対策センター 担当部長。
メガバンクにてサイバー犯罪対策や金融犯罪対策の調査・分析および施策の企画・立案に従事。2021年より現職。金融機関での実務経験を活かし,金融犯罪対策,サイバー犯罪対策のコンサルテーションや,不正取引検知ソリューションの提案,導入支援などに従事。
岡本信秀(おかもとのぶひで)
株式会社ラック 金融犯罪対策センター 担当部長(福岡在住)。
地域金融機関を経て2023年より現職。金融機関でのIT企画やシステムリスク管理,サイバーセキュリティなどの経験を活かし,金融犯罪対策,サイバー犯罪対策,サイバーセキュリティ対策のコンサルテーションや,不正取引検知ソリューションの提案,導入支援などに従事。
池田芳輝(いけだよしてる)
株式会社ラック 金融犯罪対策センター 担当部長。
ITベンダーを経て株式会社ラックへ入社。2022年までシステム開発・セキュリティ関連・ソリューション導入の販売に従事。2023年より現職。不正取引検知ソリューションのプロモーション,提案,導入支援などに従事。
海老原章(えびはらあきら)
株式会社ラック 金融犯罪対策センター 担当部長。
大手金融機関やメガバンクを経て2024年より現職。金融機関での法人取引やトランザクションビジネス企画推進,AML/CFT対策の経験を活かし,金融犯罪対策,サイバー犯罪対策のコンサルテーションや,不正取引検知ソリューションの提案,導入支援などに従事。
新林直樹(あらばやしなおき)
株式会社ラック 金融犯罪対策センター サイバーセキュリティ・金融犯罪対策コンサルタント。
2016年に株式会社ラックへ入社。2017年までおもに金融機関へのサイバーセキュリティ対策のコンサルテーションに従事。その後,2022年6月まで大手金融機関へ出向し,CSIRT業務支援に従事。現在は,金融犯罪対策,サイバー犯罪対策のコンサルテーションや,不正取引検知ソリューションのプロモーション,提案,導入支援などに従事。
田中しおり(たなかしおり)
株式会社ラック 金融犯罪対策センター サイバーセキュリティ・金融犯罪対策コンサルタント。
2020年に株式会社ラックへ入社。2021年まで金融機関へのサイバーセキュリティ分野の動向や脆弱性情報の提供,対策の提言などに従事。現在は,金融犯罪対策,サイバー犯罪対策のコンサルテーションや,不正取引検知ソリューションの提案,導入支援などに従事。
佐野智弥(さのともや)
株式会社ラック 金融犯罪対策センター サイバーセキュリティ・金融犯罪対策コンサルタント。
2021年まで大学院でフィッシングやAIを用いた悪性サイトの検知について研究。2022年に株式会社ラックへ入社。現在は,金融犯罪対策,サイバー犯罪対策のコンサルテーションや,不正取引検知のソリューションの導入支援,日本サイバー犯罪対策センターやフィッシング対策協議会などの関連外部団体・組織と連携した活動などに従事。
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目次
- 巻頭付録 詐欺一覧表
第1章 本物と錯覚させる
- 本物をコピーして同じ見た目にする
- 銀行からの手紙と同じ文章を使う
- なりすましで本人だと思わせる
第2章 美味しい話で惹きつける
- 「お得なチラシ」と思わせる
- 「かんたんに稼げる」で興味を惹く
- 「無料」で釣ってアクセスさせる
- 「当選しました」で釣る
- コラム ラッキービジター詐欺とは
- 「今なら安い」ですぐに買おうとさせる
第3章 話術と仕掛けで信用させる
- 実在する役所の部署を装う
- 個人情報を使って話すことで信じさせる
- コラム 履歴書に自分の情報を書いただけなのに
- 「そうかもしれない」と思わせる理由をつける
- 「後ほど担当よりご連絡します」とリアルなやりとりを見せる
- 長期間にわたりコミュニケーションをとることで信頼関係を築く
- 「仲間がいるから大丈夫」と思わせる
- 本当だと一度証明して安心させる
- 「なりすましじゃありません」という音声で本人と信じ込ませる
- なりすました人物の動画で信じ込ませる
第4章 考えられない状況に陥れる
- 「使えなくなる」不都合で焦らせる
- 「盗まれている」で焦らせる
- コラム キャッシュカード詐欺盗の被害者は高齢の女性が多い
- 「捕まる」で不安にさせる
- 警告画面で焦燥感を煽る
終章 だまされる可能性を下げるには
- パソコンやスマートフォンの通知をオフにする
- メッセージはまず疑う
- オフィシャル情報を確認する
- URLにアクセスする場合は事前にチェックする
- 電話番号をチェックする
- 広告ブロッカーを利用する
- 「相談は恥」と思わない
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